Tuesday, March 1, 2016

0046 天才の勉強術 木原武一 ★★



天才として歴史に名を残した人たちは、一体どんな勉強をしていたのだろうか?というのが著者である木原さんが建てた論点です。これは、とても筋の良い論点だと思うんですよね。というのも、天才ほど上手に勉強し続けた人はいないだろうと思うからです。

天才が、生まれつき持った天賦の才能に恵まれていただろうことは間違いありませんが、一方で天賦の才能だけに頼って何の努力もしていなければ、歴史に名を残すような業績を達成することはできないであろうことを私たちは知っています。ですから、歴史に名を残した天才たちは、結界につながる良い努力=勉強をしていたはずで、だからこそ、本書には意味があると思うんです。

紹介されているのはモーツァルト、ニュートン、ゲーテ、ナポレオン、ダーウィン、チャーチル、ピカソ、チャプリン、平賀源内の9名です。一番古い人のはニュートンで、この中で唯一の17世紀生まれです。ナポレオン、モーツァルト、ゲーテが18世紀生まれで、あとは19、20世紀の人になりますから、勉強の環境も僕らとそう変わるわけではありません。

で、読んでみるとそれぞれの人から、ああなるほどね、と思えるようなチップスを得ることができると思います。

とにかくパクリから学んだモーツァルト、名言辞典をいつも手放さなかったチャーチル
孤独を求めたニュートン、多ジャンルにわたる膨大な読書を続けたナポレオン・・・などなどですが、一つだけ傑作だと思った箇所を。これはダーウィンによる自伝の抜粋です。

なんといっても、カブトムシの収集ほど、私がケンブリッジで熱中し、楽しみにしたことはなかった。私の熱中を示すひとつの証拠をあげよう。ある日、古い樹皮を引き裂いてみると、二匹のめずらしいカブトムシが見つかったので、一匹ずつ両手に捕まえた。ところがさらに三番目のめずらしい種類のものが見つかった。これを捕まえないのは残念でたまらないので、私は右手につかんでいた一匹を口のなかに放り込んだところ、なんと、そいつはものすごく辛い液体を出し、私の舌は焼けるようであった。私はやむなくそのカブトムシを口から吐き出したが、それは逃げてしまい、そしてまた三番目のやつも逃げてしまった。(同書P115より)

とまあこんな感じです。本書の良い点は、あんまり説教臭くない、という点でしょうか。こう言う本をまとめると「天才はこうやっていた、だからあなたも」という話になりがちですが、そういう浅薄なまとめと押し付けはほとんどなく、こう言う勉強をやっていたらしい、すごいよな、というまとめ方に終始しています。

「大人の勉強法」について興味のある方であれば、いろいろとヒントが得られると思いますよ。



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