Tuesday, March 1, 2016

0007 企業文化 エドガー・シャイン ★★


著者のエドガー・シャインは組織開発、キャリア論、リーダーシップ開発といった分野で巨大な貢献をした人です。今日、僕も含めて当該分野の実務家として活動している人でシャインの著作から何らかの影響を受けていないという人はいないのではないでしょうか。日本では当該分野の第一人者といえば神戸大学の金井壽宏先生ということになるかと思いますが、シャインはMITに留学した金井先生の指導教官でもあった人です。

さて、本書は次の大きな三つの論点について書かれています。

1:組織文化とはいったい何か?
2:組織文化はどのように形成されるのか?
3:組織文化を変えるにはどうしたら良いのか?

ライプニッツ!店主の僕自身も、本業としては組織開発のコンサルティングをやっているので企業文化の形成と変革についての本は相当量に目を通していますが、本書ほど納得感のある主張に出会ったことはありません。組織文化について関連する仕事についている人、あるいは純粋に組織文化の形成と変革について興味のある人は、ぜひ本書を読んで欲しいと思います。

コンサルティングをやっていると、多くの企業から「企業風土を変えたい」とか「企業文化を変えたい」といったご相談をいただくのですが、そう言ってくるお客さんには、上記の論点3に該当するパートのコピーを渡しています。というのも、同書はシンプルに「企業文化そのものを変えようと言う取り組みはかつてすべて失敗してきたし、これからもすべて失敗するだろう」と指摘しているからです。

読んでみれば全くその通り、と思うしかないのですが、企業文化というのは一種の優先順位のシステムであって、その優先順位は今のビジネスのやり方に最適化するように形成されている以上、ビジネスのやり方を変えなければ組織文化は決して変わらない、というのがシャインの主張です。この他にも、読めば目からウロコという指摘がそこかしこにあって、読んでいて本当に知的刺激を受けます。

組織や企業文化に興味がある人にとっては必読の一冊だと思います。

No comments:

Post a Comment